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東京大森海岸 ぼくの戦争 / 小関智弘
¥770
筑摩書房 2005年第1刷 四六判単行本 カバー有帯無 東京湾は大森海岸近くに住み、戦中戦後を過ごした少年時代の回想記。庶民の生活の記録。
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どれみそら 書いて創って歌って聞いて / 阪田寛夫 聞き手:工藤直子
¥1,250
河出書房新社 単行本 95年初版 カバー端薄ヤケ 帯あり ■ドレミソラは日本音楽の5音階、そこに西洋の楽理が入ってきてシが加わる。誰もが知る童謡「サッチャン」の作詞家で、芥川賞作家でもある坂田が子供たちに日常にあった音楽を振り返る。聞き手が詩人で童話作家の工藤直子。優しい二人の優しい気持ちになる本。
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こじき大百科 にっぽん全国ホームレス大調査 / 村田らむ、黒柳わん
¥8,500
データハウス A5ソフトカバー 2001年初版 カバーあり 帯イタミ少々 ■20年前でもスレスレの本。ドヤ街の残滓や浮浪者の定住場所がまだ残っていた時代に、日本各地で飛び込み社会した記録。雑誌の時代の終わりに近いが、無茶でタガが外れていて、自ら飛び込み身を沈めていく、あの時代に育ったライターの骨太さを感じる。今の基準で良いか悪いかを断じる身ではなく、時代の空気感が愛しい。
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ふたつの月 / 谷啓
¥1,250
日之出出版 B6判ソフトカバー 89年発行2010年2刷 カバーあり(写真参照) 帯なし ■多くの人に愛された奇才の随筆風回顧小説。常識的で変で不思議な谷啓の随筆風回顧小説、普通に読めば普通だし、引っかかってしまうと思考迷路に入ってしまう捉えどころのない魅力。亡くなられた時の重版。
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納豆大全! / 町田忍
¥700
小学館 単行本 97年発行3刷 カバーの天にヨレ少 帯あり ■昭和の伝道師町田忍の納豆ガイド、ラベル収集から納豆根の興味が高まり納豆を掘り下げるに至る。出版当時の情報なので日々更新されるフードテックの科学情報とは多少違いがあるが、それもまたご愛敬で楽しむ。
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ラバウル温泉遊撃隊 / 山崎まゆみ
¥1,800
新潮社 単行本 09年初版 カバー帯あり ■温泉ライターが掘り当てた温泉秘話。週刊誌やCSチャンネルの旅番組とリンクさせながら取材調査を続けて結実したノンフィクション。戦時中にラバウルのジャングルの中で温泉を掘った日本兵の話を追いかけた。軽視されがちだが、このような題材を出版するのは大変な情熱と労力がいる。
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翼のはえた指 評伝 安川加壽子 / 青柳いづみこ
¥1,400
白水社 単行本 99年初版 カバー帯あり ■大正時代に外交官の娘としてパリに生まれ、戦前戦後に日本の音楽の発展に大きく貢献した安川の評伝。著者の青柳はピアニストでドビュッシーの研究家。演奏家としても生活者としても多くの開拓をした。記憶の彼方に消してよい存在ではない、と思う。
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大下弘 虹の生涯 / 辺見じゅん
¥550
新潮社 単行本 92年初版 カバー帯あり ■青バットの大下は赤バットの川上に比べプロ野球譚の中で語られることが少ない。しかし人間味にあふれ魅力的だ。戦後のプロ野球復興への尽力から、西鉄黄金期で果たした役割まで、その業績は川上に負けてはいないのだが、そんな基準で見るよりもこの野球人の人生を読んで楽しみたい本。
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イラショナル・レイビングス / 著:ピート・ハミル 訳:沢田博 解説:川本三郎
¥700
青木書店 単行本 89年初版 カバー帯あり ■ピート・ハミルが主に60年代に書いたコラムを70年代に入ってまとめたもの。ロック、ドラッグ、ベトナム・・・アメリカの若者にとって激動の時代を、ピート・ハミルの個人、自由、公正に根付いた視点から見た記録。これは意識しようがしまいが今の日本の若者文化の根幹にも続いている。
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伝説の「どりこの」 一本の飲み物が日本人を熱狂させた / 宮島英紀
¥3,200
角川出版 単行本 平成23年初版 カバー帯あり ■戦前の日本を席巻した飲み物が「どりのこ」。なぜか講談社が発売した飲み物の本を角川が出した。題材にふさわしく、肩ひじ張らずに楽しく読ませてくれる。
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華を喰らう侠たち / 写真・文:中村龍生
¥1,200
成甲書房 菊版単行本 01年初版 カバー帯あり ビニールカバー表上部が硬化し割れテープ補修(写真参照)本体は問題なし ■任侠極道の世界に生きる男たちの日常をとらえた写真と文。好奇心に突き動かされてその世界に踏みこんでいっている感じが伝わってきて生々しい。
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東京ラッキーホール / 荒木経惟
¥7,000
SOLD OUT
太田出版 菊版変型縦長ソフトカバー 平成2年初版 カバー天にヨレ(写真参照) 帯なし ■アラーキーのアラーキーらしい仕事、過激な芸術。世界各国で発売されている。
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阿佐田哲也-色川武大 人生修羅場ノオト / 文:春日原浩 写真:中村龍生
¥2,000
KKベストセラーズ 単行本 99年初版 カバー帯あり ■担当編集者と写真家が阿佐田&色川との日々を追想。本人が残した文章を織り交ぜながら人柄や生き方を振り返る。写真も随所に。
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テレビを消しなさい / 山本直樹
¥1,400
平凡社 四六判ソフトカバー 2002年初版 カバー裏にヨゴレ(写真参照) 帯スレ ■漫画家山本直樹のエッセイ集、短編漫画も収録。異才の胸の内に触れる。
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ストリート・キングダム 東京パンク/インディーズ・シーンの記録 / 文-写真:地引雄一
¥18,000
ミュージックマガジン増刊 B6ソフトカバー変型 ムック 1986年 目次頁に開きグセあり ■08年に改訂復刻されたもののオリジナル版。70年代終盤から80年代初頭にかけての東京のライブシーンをルポ。東京ソイソース、パンク、テクノがグチャグチャに暴れていた時代の熱さを切り取っている。
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イマジン・ノート / 槇村さとる
¥550
集英社 単行本 98年発行99年第2刷 カバー帯あり ■槇村さとるは若くして売れた漫画家で、実績を重ねながら長く活躍。漫画史の中で語られるタイプではないが、このような人が日本漫画界の分厚さを支えていると思う。思春期に父親との間に起きた問題が、のちの創作にも影を落としていた。カラーフォトページあり。
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色街旅情 紙礫EX 1 / 編:本橋信宏
¥1,100
皓星社 B6ソフトカバー 2018年初版 カバー帯あり ■さまざまな作家の昭和に色街にまつわるエッセイを集めた。坂口安吾も入れば、乱歩の実弟、有名作家の別名、幻の作家等、クセの強い執筆陣が魅力。
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エロ街道五十三次 / 松沢呉一
¥600
青弓社 B6ソフトカバー 98年初版 カバーあり 帯なし ■今は無き風俗雑誌「ヤンナイ(ヤング・ナイタイ)」に連載された風俗体験ルポ。いつの時代もあの手この手のお店があることをあらためて実感する。
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熟女の旅 / 松沢呉一
¥1,100
ポット出版 B6ソフトカバー 99年初版 カバー帯あり ■世紀末に編集者の長田長治と松沢呉一が日本各地の熟女風俗を巡った体験記。「日本街娼史」を執筆していた松沢が、そこで当時の風俗を題材にこぼれ落ちる要素を拾い上げた。
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えろえろ / 松沢呉一
¥750
ポット出版 B6ソフトカバー 98年初版 カバー帯あり ■90年代の特殊な文化が生み出した異色エッセイ。風俗探究者ともいえる著者にとってエッセイ集「ぐろぐろ」に続く第二弾。なんつーか、こういう風が吹いていた時代だったのです。ちなみに裏カバーの見返しは写真に撮れない。
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手塚治虫バカ一代 「幻のジャングル大帝」を復刻した男・石川栄基の物語 / 司田武己
¥5,000
集英社インターナショナル B6ソフトカバー 04年初版 カバー背ヤケ(写真参照) 帯あり ■古紙回収業の親方から、日本初の漫画専門古書店を開いた石川の物語。手塚治虫が好きすぎてオリジナルの「ジャングル大帝」を復刻するのだが、同時に彼が体感してきた漫画オタクの変化も興味深い。
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不良日記 / 百瀬博教
¥1,600
草思社 単行本 91年初版 カバーあり 帯に薄ヨゴレ ■不良のカリスマと言われる百瀬本人による自伝エッセイ。侠客の息子で立教大学相撲部から赤坂ラテンクォーターの用心棒というだけで面白くならないわけがない。
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街角のオジギビト / とり・みき
¥650
筑摩書房 四六判ソフトカバー 07年初版 カバー帯あり ■工事現場でお辞儀をするイラスト看板の考察、およそ20年をかけて集めたという。単に面白というより、筑摩の出版だけに路上観察の延長上にある。
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ウルトラマン大辞典 ウルトラQからウルトラマンコスモスまでの4000のキーワードを収録! / 監修:円谷プロダクション
¥2,500
中経出版 菊版単行本 01年初版 カバー丈夫にヨレ 一か所くぼみあり(写真参照) ■放送リストやコラムなど資料は豊富。事象などのほかにこんな端役(ファンには失礼かな)までという登場人物名の項目がある。