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日米野球映画キネマ館 / 田沼雄一
¥950
報知新聞社 単行本 H8年初版 カバーあり 帯なし ■タイトル通り野球を題材に使った映画の紹介本。アメリカ映画よりも古い日本映画の方が知られていないかもしれない。映画製作の裏側が野球ファンにとっても興味深い。ちなみに著者は映画評論家であるが、加山雄三が若大将シリーズで演じた役名の田沼雄一を思い浮かべてしまう。
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地獄の伊東キャンプ 1979年の伝道師たち / 鈴木利宗
¥500
大修館書店 B6ソフトカバー 2012年初版 カバー帯あり ■監督就任一年目に最下位の屈辱を味わった長嶋茂雄が、チームの世代交代を一気に押し進めるために陣頭指揮を執って行った伊東キャンプの本。これだけをテーマに一冊の本にしたのは実にえらい。参加した選手ごとの回想で、地獄と呼ばれたそのキャンプの実相が見えてくる。
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王貞治の甲子園 昭和31年~昭和33年 早稲田実業学校野球部戦記 / 塩澤幸登
¥700
河出書房新社 単行本 2011年初版 カバーに一か所キレ補修あり、帯あり ■王貞治の早稲田実業時代にフォーカスしたノンフィクション。昭和のころから王貞治の物語は数多く読み物となってきたが、早実時代をここまで掘り下げてもらえたのはうれしい。努力で辿り着いた世界のホームラン王の姿とは違う、若く才気あふれる王貞治の青春に出会える。
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南海ホークスがあったころ 野球ファンとパ・リーグの文化史 / 永井良和 橋爪紳也
¥2,000
紀伊国屋書店 B6ソフトカバー 03年発行第5刷 カバー帯あり ■南海のファンブックというより日本プロ野球文化史。このような労作はそうそう書かれるものではないため、時とともに資料的な価値が高まっていくと思われる。
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大下弘 虹の生涯 / 辺見じゅん
¥550
新潮社 単行本 92年初版 カバー帯あり ■青バットの大下は赤バットの川上に比べプロ野球譚の中で語られることが少ない。しかし人間味にあふれ魅力的だ。戦後のプロ野球復興への尽力から、西鉄黄金期で果たした役割まで、その業績は川上に負けてはいないのだが、そんな基準で見るよりもこの野球人の人生を読んで楽しみたい本。
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ジャジャ馬一代 遺構・青田昇自伝 / 青田昇
¥1,600
ザ・マサダ刊 単行本 98年初版 カバー表天にヨゴレ(写真参照) 帯にユルミ ■野球評論家となった青田は、孫のような年のスタッフたちから青さんと呼ばれてニコニコしていた。サッパリしてきて気さくな人だった。いろいろ書かれていたけど、みんなから好かれていた。だから人脈も広い。プロ野球がまだ未成熟だった激動の時代を体感してきた人の証言は貴重だ。
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昭和十七年の夏 幻の甲子園 戦時下の球児たち / 早坂隆
¥850
文芸春秋 単行本 2010年初版 カバー帯付き ■戦時下の甲子園に関しては多くの作品があるが、この本の時期が、ギリギリ実感と体験を語れる人達がまだおり、大量の資料が整理されたため事実や全体像をつかんですり合わせができたと思う。著者はこのテーマのスペシャリスト。
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血涙!日本プロ野球解体論 / 豊田泰光
¥900
新潮社 単行本 04年初版 カバー見返し折れ 帯に折れと緩み(写真参照)見返しに一般人の署名判あり ■昔の野球人はみんなが張さんみたいにご意見番として喝!していた。豊田はとてもキレる理論派なのに、西鉄の野武士イメージで損をしている気がする。およそ四半世紀前のプロ野球の状況が見える、この辺りからけっこう変わっていった。
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白球に乾杯 / 瀧正男
¥1,000
中央公論新社 単行本 2007年初版 カバーあり 帯なし 開き癖 ■野球について調べ始めのめりこむと、あの本の一行とこの本の一行がつながったなどということが多々ある。そのうちに野球人の本であれば手当たり次第に読むようになる。名門中京商野球部監督から中京大学を率いた瀧正男の半生記。戦前の中等野球から平成初頭に至るまで、愛知から定点観測した学生野球の変遷。